映画『リトル・フォレスト』の好きな所を語る
こんにちは、mikeです。
今回は映画『リトル・フォレスト』について書いてみたいと思います。
※ネタバレあり
五十嵐大介さんの漫画が原作で、2014〜2015年に公開されました。夏、秋、冬、春の4部作。公開当時は存じ上げず、後に配信で知ったのですが、何度も繰り返し観ている大好きな映画のひとつです。
舞台は東北の小さな集落。
自給自足で暮らす女性の日々を描いている作品。漫画の作者さんの実体験が元になっているそうです。
- 料理が全部美味しそう!作中に出てくる料理一覧
- 映画を元に作ったレシピのリンク
- 自然の美しさが染みる
- 東北出身者is私、懐かしい気持ちになる
- 全ての出来事が淡々と語られる。毎日は続いていく
- 周囲の人間との程よい距離感
- 主人公、いち子の成長と母の手紙
料理が全部美味しそう!作中に出てくる料理一覧
料理がどれも美味しそうで、作ってみたい!食べてみたい!
話の順に出てきた料理をまとめました。
夏
- 1st dish 薪ストーブで焼く地粉パン
- 2nd dish 米サワー
- 3rd dish グミのジャム
- 4th dish ウスターソース、ヌテラ
- 5th dish ミズ(山菜)とろろ
- 6th dish イワナの塩焼き、イワナの味噌汁
- 7th dish ホールトマト、トマトスパゲッティ
秋
- 1st dish アケビの皮のサブジ風、アケビの肉詰め
- 2nd dish 胡桃ご飯
- 3rd dish イワナの南蛮漬け
- 4th dish 栗の渋皮煮
- 5th dish 干し芋
- 6th dish 合鴨丸ごと料理(ステーキ、レバー&ハツのピリ辛炒め、砂肝の刺身)
- 7th dish 青菜炒め
冬
- 1st dish クリスマスケーキ
- 2nd dish 納豆餅
- 3rd dish 凍み大根、煮しめ、干し柿、大根のなます
- 4th dish お弁当(焼きおにぎり、ラディッシュの即席漬け、卵焼き)、焼き芋
- 5th dish 小豆(おやき、饅頭、スープ、マフィン)
- 6th dish ハット、チャパティ、カレー
- 7th dish わらびの塩漬け
春
- 1st dish 山菜の天ぷら
- 2nd dish ばっけ味噌
- 3rd dish 土筆の佃煮
- 4th dish 塩マスと野蒜と白菜の蕾菜のパスタ
- 5th dish キャベツケーキ
- 6th dish 茹でジャガイモon塩、ジャガイモとクレソンのサラダ、パン・ア・ラ・ポムドテール(ジャガイモパン)
- 7th dish 玉ねぎ(オーブン焼き、玉ねぎ丸ごと使ったスープ)
映画を元に作ったレシピのリンク
作ったら追加していく予定です:)
自然の美しさが染みる
春夏秋冬、それぞれの景色の美しさが、心に染み入ります。
雪が降った後に晴れた日って、空気が澄んでおいしいんですよね。息を吸うと冷たい空気が入ってきて、体の中が洗われる感じがするんだよなあ。懐かしい。あの積もった新雪に寝転がりたい。自然の沢山あるところに行きたくなります。映像だけでもこんなに癒されてしまう。
東北出身者is私、懐かしい気持ちになる
私も東北の自然に囲まれた地域出身なので、過ごした子供時代〜学生時代を思い出します。小さい頃、父が山でアケビを取ってきてくれてたなあ。甘くてほんと美味しいんです。私は種ごと飲み込んでましたが、あれってどう食べるのが正しいのかな…^_^;
全ての出来事が淡々と語られる。毎日は続いていく
まだ子供の時分に母が突然失踪するなんて大事件だと思うのですが、それすら淡々と語られます。このナチュラルさが良いなあと思います。もちろんショックを受けている(バイトで崩れ落ちたところなどでわかる)けれど、それでも生きていかなければならないし、野菜を作り、家事をし、生活は続いていきます。ジャッジするのでもなく、淡々と“ひとつの出来事”として過ぎていきます。時に厳しい自然、そこに暮らす人々の逞しさがリアルに描かれていると感じます。
周囲の人間との程よい距離感
仲がいいけど馴れ合わない距離感がいいなあって思いました。それぞれがそれぞれの生活をしっかりとしていて、必要な時に助け合う。
きっこと喧嘩して仲直りする時の、あっさりさ。一緒にご飯作って食べて、いつもどおり。身近な人(家族とか)みたいな感じ。
主人公、いち子の成長と母の手紙
いち子は町に出て生活していたけど、恋人と別れてから小森(集落)に戻ってきたと語っています。「向き合えなくて逃げてきた」と。小森を“選んだ”のではなく“逃げてきた”だけのいち子は迷いを抱えています。最終的に母からの手紙で再び町に出る決心をします。
グミ作りの時のいち子のセリフに対し、母の手紙はそのアンサーになっていました。
グミジャム作りの時のいち子
彼とダメになって小森に帰ってきて
そしてまたグミの季節になった
沢山の実が落ちてただただ腐れていく
積み重ねたことはみんな無駄だった
母からの手紙
突然家を出て行って、別のどこかで暮らしている母から手紙が届きます。
何かにつまづいて
それまでの自分を振り返ってみるたびに
私っていつも同じようなことでつまづいてるなって…
一生懸命歩いてきたつもりなのに
同じ場所をぐるぐる円を描いて
戻ってきただけな気がして落ち込んで
でも私は経験を積んだんだから
それが失敗にしろ成功にしろ
全く同じ場所ってことはないよね
じゃあ円じゃなくて螺旋だ、って思った
一方向から見たら同じ所をぐるぐる…に見えても
きっと少しずつは上がってるか下がってるかしてるはず
それなら少しはマシかな
ううん…それよりも人間は螺旋そのものかもしれない
同じところでぐるぐる回りながら
それでも何かあるたびに
上にも下にも伸びていくし、横にだって
私が描く円も次第に大きく膨らんで
そうやって少しずつ螺旋はきっと大きくなっている
そう考えたらね、私、もう少し頑張れるって思った
手紙のところで泣いてしまいました;;
結果だけ見て「自分のしたことが無駄だった」と思うこと、あります。でも誰にも理解されないとしても、自分の中には残っている。忘れたとしてもタイムスタンプは押していると思うのです。だから失敗したとしても良い悪いではなく、事実として受け止められたら良いなあと思います。(抽象的な話になってしまいましたが、、何かあったら見返して思い出すようにしよう)
リトル・フォレスト、おすすめです♪
ではまた!
Amazon Prime会員なら無料です(2020年11月現在)